お知らせ&コラム
1 再転相続とは
再転相続とは、「最初の相続(第1相続)」が起きた後、相続人が承認も放棄も選ばないうちに亡くなり、「次の相続(第2相続)」が発生した状態をいいます。
すなわち、相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」にしなければならないという期間(「熟慮期間」といいます。)制限がありますので(民915)、第1相続の相続人の熟慮期間が経過していないうち(熟慮期間起算前ないし熟慮期間中)に、第2相続が発生した状態を指します。
2 再転相続人ができる相続放棄とは
判例によれば、民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、相続の承認又は放棄をしないで死亡した者の相続人が、当該死亡した者からの相続により、当該死亡した者が承認又は放棄をしなかった相続における相続人としての地位を、自己が承継した事実を知った時をいうと判示しています(最判令和元年8月9日民集73巻3号293頁)。
仮に、
最初に亡くなった被相続人をA(被相続人)、
Aの相続人だが承認するか相続放棄をするか選ぶ前に亡くなった者をB(相続人)、
Bの相続人としてAとBの両方を引き継ぐ立場にある者をC(再転相続人)
とすると、Cは「Bを相続するかどうか」を決めることができることはもちろんですが、加えて「Bから引き継いだAを相続するかどうか」を決めることができます。
ただし、Aの相続は、「Bの持っていたAの相続できる地位を引き継ぐこと」を前提としている以上、Bの相続を放棄してAのみを相続することはできません。
したがって、Cができる選択は、
A・Bのいずれも相続すること(A相続、B相続)
A・Bのいずれも相続放棄すること(A放棄、B放棄)
Aのみを放棄してBを相続すること(A放棄、B相続)
の3パターンとなります。
3 まとめ
「再転相続」という状態が特殊な状態においては、相続関係が非常に複雑な状況となり、選択すべき組み合わせを誤ると望んでいた相続ができなくなるおそれがあります。
3か月の熟慮期間という期間制限もございますので、不安な場合は早めに専門家に相談することをお勧めします。



